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2011年06月23日
バラモンキングレポート 中垣早人
先日の五島長崎国際トライアスロン大会(バラモンキング)のレポートです。
一気に書いて長文になってしまいました お暇な時にでも読んでくださいね。
●6/16、17日(長崎福江島に向け)
16日(木)21時に同じチームのK倉さん宅を出発。今回の長旅はK倉さん、きっしゃん、私の3名。チームエースのAkiraくんは現地で合流。
出発当初から雨、雨、雨・・・。移動中も基本ずーっと雨。
が、3人で運転交代しながらだったため、特に問題なく無事長崎港着。17日の朝5時過ぎでした。
ねむ~~っ
8時発のフェリーで福江島へ。約3時間半の長い航路。
ここで私に最悪の事態が・・・。
子供の時以来の乗り物酔い。フェリーに乗って30分もたたないうちでした。きっしゃんは早々、熟睡。K倉さんはすでにビールを飲んで、イイ気分。
甲板に出て30分ぐらい我慢しましたが、耐えられず、便所でオエ~~っ
3時間半が地獄でした。
島到着後、パーティなどもありましたがその日一日はずーーっと気分の悪いままでした。
●6/18日(レース前日)
昨日の気分の悪さは、良く寝れたのでほぼ解消。
昼過ぎにはバイク預託なども全て終わり、昼間から風呂に入ったりでまったり。天気はやっぱり雨。
結構小心者の私ですが、緊張感はほぼゼロでした。
●6/19日(レース当日、朝)
3時15分に起床。
これまでのレースの中では一番良く寝れた、と思います。
窓の外を覗くと雨。もう1度見ても、雨。
私は雨は苦手です。特にバイク。五島のバイクコースは起伏が激しいと聞いていたので、晴れてても下り坂の大の苦手な私にとっては雨が降ってる下りは地獄のようなものです。
が、天気予報を見ても状況が変わるようではないので、開き直るしかありません。
●レース(スイム)
雨が降ってますが波は無く・・・一見する限りは泳ぎ易そう。
が、今回のスイムはこれまで以上に不安でいっぱい。
去年の秋ぐらいから右肩を痛め、
4月末に「このままだったら6月の五島に間に合わないかも」と病院へ。
骨や腱に異常はなく炎症ということで済んでましたが、肩を回すと酷く痛む状態。5月の末からは少しでも痛みが出ないように安静にし、スイム練習はなし。ストレッチを繰り返すのみでした。
スイムは1.9kmを2周回。
スタートすると痛いのなんのとは言ってられないので、とにかく前へ。1時間30分ぐらいかかるのは覚悟してましたが、1時間22分でスイムアップ。
息が切れるような泳ぎは全くしていないので、疲労度はほぼなし。
波はあまりなかったんですが、潮の流れがきつかったため、スイムの苦手な人は結構時間がかかったようですね。私で全体の1/3程度のスイム順位だったようです。
●レース(バイク)
バイクに移ると雨がまたいっそうキツくなりました。滑る道路で不安がいっぱい。
スタートから落ち着いてはいましたが、スタート直後の深いグレーチングにハマリ、フレームに付けていた補給食が飛んでいってしまいました。これが、最初のショック。
バイクは特にとばしている意識はないですが、ガンガン抜いていけました。バイクの目標は、恐らく10~20分程度スイムで差を付けられている、今回 の起伏のあるようなコースを得意とするきっしゃんと、降りしきる雨の中を走る状況の方が調子の良いK倉さんの、背中が見えるところまで追いつくこと。
約20km地点過ぎより、1周約46kmを3周回する山岳周回コースに突入~~っ。
雨の路面は思った程怖くなく、下りもブレーキを多様するようなコースじゃない
と走っていくうちにわかってきました。
とにかく、前を走ってる人が見えると追いつき、追い越す走りが出来ていたため、
バイクの調子はまずまず・・・と納得。
が・・・。
2周回目に入りDHバーを握ってる時に何か違和感が出てきました。
DHバーの先端にシフトレバーを付けているのですが、そこまでが遠い、遠い。
それでもはじめは気にせず走っていましたが、100km過ぎぐらいで、DHバーを握ったままだと遠すぎて脚が回らないようになってしまいました。
サドルを見ると、先端が上を向いていて、触るとグラグラ。
え~~っ! ショック2回目。
もう座って回せない状態に。3周回目に入って、120km地点、上りのピークになる手前に仮設のトイレがあったため、ちょうど小便をしたかったこともあり、一旦停車。
慌ててもしょうがないので、ゆっくり用を足しながら今後どうするか検討。
結構準備周到なタイプなので、シートポストが下がったり、ステムが緩んだりした場合のことも考え、六角レンチは3種のものを積んでいましたが、私の サドルを取り付けるシートポストのヤグラの部分は、なんと!特殊で、13mmスパナじゃないと回らないんです。まさか、スパナは必要ないやろ、と積んでい ませんでした。
仕方ないので、上りと平地は立ち漕ぎで、下りは立ったままだと怖いので、軽くサドルに乗って脚を止めて、進んで行くことに。
なんとか2~3人に抜かされるぐらいで、周回の最後の160km地点のエイドまで来て、そこで停車し、エイドのボランティアの方に工具があるか訪ねました。
「工具はないですねぇ~~」と。
もうあと20kmぐらいまで来ているので、「これで最後まで行くかぁ」と思ってると、軽トラに乗ってきていたおっちゃんが、
「車にあるからちょっと待ってて」と取りに行ってくれました。
14mmの少しサイズ違いのスパナでしたがなんとか締めることができました。
「がんばってねー」
とエイドの方全員に大きな声で後押しして頂き、リスタート。
正直、嬉しくて・・・涙が出てきました。
結局、そこから数キロ行ったところで、またネジが緩みサドルの先端がまたまた上を向いてしまいましたが、もうあと10kmぐらいだったので、立ち漕ぎでがむしゃらに踏んでバイクゴールまで行きました。
バイクはもう少しいけそうだったので、悔しい気持ちでいっぱいでした。
●レース(ラン)
バイクで帰ってきた時、ちょうどK倉さんが1.5kmの折返し(計3km)を終え、本コースに出るところに遭遇し、「HAYATO~~」と声を掛けてくれました。
「3km+トランジッションで約20分の差かぁ」と確認。
あとで聞くと、きっしゃんもその後、すぐぐらいだったようです。
ランの走りはじめは、バイクでの脚の疲れが顕著に現れ、10kmぐらいまではエイドごとに止まってしまう始末。
ランコースは1kmごとに看板を立てて頂いているので、ラップが取り易く、10kmで約55分。5分半/kmのペース。
が、
10km以降はだんだん脚が動いてきて、キロ5分を切るペースで進めていくことができました。
ちょうどハーフ地点21kmで、少しふらついているK倉さんを発見。
100mほど手前から「K倉さーん、ガンバレー」と声を掛けました。私はその時が一番乗りに乗ってる状態で、追いついて再度声を掛けて、止まらず走り続けました。
K倉さんに私の気持ちが通じたのか(そう思っています)、K倉さんも後を追ってきてくれてるようでした。
が・・・、
ロングはやっぱり甘くないですね。
それから数キロ先の25kmのエイドで補給の為に止まると、全く脚が動かない状態に。心肺機能はまだまだいけそうなのに・・・。
そこから40kmまでの約15kmは脚の痙攣との闘いでした。
マラソン大会の出場も含め、20km以上のラン練習を一度もやらなかった、バイクロングライド後のラン練習も1回しかやらなかった、それらの代償です。
日々のトレーニングは嘘をつかないです。改めてそれを認識し、今はますます今後のトレーニングが楽しみになってきています。
ゴールまであと2km。なんとか最後の力を振り絞って、
強く雨が降りしきる中、ゴール。12時間23分43秒、83位。
●6/20、21日(レース翌日、帰路)
長くなったのでここは割愛。
ただ帰りの福江島からのフェリー乗船はどうしても体が受けつけず、私だけ高速艇のジェットフォイルで長崎港まで帰りました。
快適でした
完走率73%という条件の悪い中、最後まで行けたことは素直に嬉しいです。
メカトラブルは悔しいですが、これも自己の責任なので実力のうちです。
が、それよりもスイムもバイクも後半止まってしまったランも、まっだまだイケそうな気がして・・・上にも書いてますが、今後のトレーニングがホントに楽しみになってきています。
また、皆さん、練習お付き合いお願いします。
そして・・・・
出場されていた選手の方皆さんが言っておられましたが、
レース当日を含め、レース期間中、雨が降り続ける中支えてくださったスタッフの方、ボランティアの皆さん、道ばたでずぶ濡れになりながら応援してくださった島の方々に、感謝、感謝です。
優しくて、すばらしい方々です。本当に有り難うございました。
楽しかったです。
投稿者 Shirasagi : 2011年06月23日 20:36
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